2016年05月05日

痛快”くにくに”−俺たちの国芳 わたしの国貞展

ちょっと遅くなりましたが、行ってきました「国芳、国貞」展。
なにか、今までの浮世絵展とはかなり趣がちがっていて、かなり楽しめました。

kunikuni350.jpg

なんといっても、展示に添えられる言葉の表現がどれもキャッチ―。
漢字の羅列を、カタカナで読み替える。たとえば、

 物怪退治英雄譚
という表記の上に、
 モンスターハンター&ヒーロー

とルビを振るのです。
すべての展示コーナーで、一貫してこの調子だから、次第にアニメの原画展とかコミケにでも来たような、このサイトで言うと「メカニック・デザイナー大河原邦男展」を観た時と似たような感覚になりました。
描かれた幻想世界や、美人やヒーローの世界に入り込んで、ワクワクドキドキ。むずかしいこと抜きでとにかく楽しめる展示でしたね。

今回は内覧会に行けず、撮影できなかったので、展覧会サイトの絵をご覧ください。
http://www.ntv.co.jp/kunikuni/works/
・ワルな男衆の派手姿
・大胆な構図で描かれた幻想世界
・ストップモーションで切り取る武者絵
・人気スターのブロマイド的美人画
・スター集結の激レア舞台裏風景

などなど、興味を引く内容ばかり。役者絵なんかも、よくありがちな「引き目、かぎ鼻」の顔じゃなく、ギョロッと開いた大きな目とか、けっこうリアルに描いてるのが、新鮮な印象です。

なにしろ、絵そのものの面白さにグッと引き込まれる展示方法が好感もてました。

ふつう、展覧会だと、作家そのものの生涯とか生き様とか時代とかそういう、作品外の情報が多いものですが(それはそれで欲しい情報ではあります)、今回は、国芳国貞という人物情報よりも、その絵に描かれた対象のほうに興味がいきます。まず見たかったのは作品であり、作家のことは後で知ればよいという順番。

私が仏像が好きだというのも、その理由のひとつは、作者不詳の像が多く、そのぶん余計な情報抜きで、作品そのものに集中できるから、ということもあると思います。

今回も、国芳は漢(おとこ)のカッコよさを描き、国貞は役者の個性を上手に引き出す、といった「情報」はありますが、観ているほうは割とそういうのどうでもよくて(笑)、ドクロすげ〜とか、仮面ライダーと同じだよね〜wとか、絵そのもので充分楽しめちゃうのです。

浮世絵に限らず、作品に対する本来の接し方みたいなものを考えさせられる展覧会でした。


ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
2016/3/19(土)〜6/5(日)
Bunkamura ザ・ミュージアムにて
美術館サイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/16_kuniyoshi/
総合サイト
http://www.ntv.co.jp/kunikuni/

(追記)
好評のため、会期最終週は閉館時刻の延長が決定しました!
5月29日(日)〜6月2日(木)は20:00まで延長
(6月3日(金)・4日(土)は21:00まで、5日(日)は19:00までの通常開館です。)
 


posted by 宮澤やすみ at 17:36 | Comment(0) | 日本(中世-近代) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする