2019年07月16日

古代史ロマンティックが止まらない−特別展「出雲と大和」

気の早い話ですが、令和2年のビッグイベントは東京国立博物館の特別展「出雲と大和」。
先日記者発表会がありました。

島根県の出雲といえば、出雲大社を中心に興味深い神社だけでなく仏像も点在する寺社ファンにはたまらない地域。
今回の展示では、出雲大社のご神宝から、地域で発掘された銅剣、銅鐸、銅矛など、古代祭祀の遺物がずらり。古代史ロマンの世界を堪能できます。


報道資料334.jpg
報道資料をいただきました

対する大和(奈良)は、ヤマト王権の拠点であり、古代日本の中枢です。展示は古代の刀や埴輪、そして三角縁神獣鏡も。ワクワクしますね。

大寺-広目天325.jpg
大寺薬師の広目天。展示では4体そろって展示されるそうです!(大寺薬師収蔵庫にて許可を得て筆者撮影)

そして仏像もすごい。
まず出雲の仏像は、別の連載でも紹介した大寺薬師の四天王。これほんとカッコいいんですよ。2m近い大きな木造で、量感たっぷりの力強い造形。平安時代の前期の作です。
大寺薬師のある地域は今は時が止まったような里の風景ですが、そこにこんなに立派な仏像があるというのがすごい。古代には、大和と出雲を結ぶ重要地点だったことが偲ばれます。
これまた歴史ロマンですね。

大寺駅前500.jpg
仏像がある大寺駅前の風景。鉄道ファン目線でも魅力ある場所

大和の仏像は、まず当麻寺の四天王。日本で二番目に古い像で、貴重な白鳳期(飛鳥時代後期)の像です。
この後有名な阿修羅像などに採用される脱活乾漆造の像。当時最新のテクノロジーをいち早く採用して造られたもので、顔立ちもエキゾチック。海外の文化を積極的に取り入れていた大和朝廷の姿勢がうかがえます。
写真は、展覧会サイト(下記)に大きく出ています。

そして、日本最古といわれる謎の石仏が登場。
大和の拠点、三輪山から少し奥まったところにある石位寺の、《浮彫伝薬師三尊像》。腰かけたスタイルの倚像三体がバランスよく石に彫られていて、その立体感がすごい。そして古いのにこの保存状態のよさ。私も何度も石位寺には行っていますが、毎回おどろきます。
お寺のすぐ近くには鏡女王(藤原鎌足の妻)の墓や舒明天皇陵があって、この地域も古代史ロマンあふれまっくてます。

石位寺-忍阪550.jpg
石位寺から見える風景。古代ロマンが止まらない

ちなみに、なぜ出雲と大和なのかというと、資料によると、出雲は大国主命(オオクニヌシ)が「幽」の世界を司り、大和は「顕」の世界を司るとあります。「幽」とは人間世界を超えた神々の世界、「顕」とは現実世界や政治の世界であり、両者一対となって日本の国がかたち造られていった、というようなコンセプトです。

来年2020年は『日本書紀』編纂から1300年の記念年でもありまして。
オリンピックで世界から注目される年に、日本の原点を問うというのは意義あることかと思います。

そんな、古代日本のいちばん濃いところを一挙に紹介してもらえる「出雲と大和」展。今から楽しみです。


日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」
東京国立博物館 平成館
2020年1月15日(水)−3月8日(日)
詳細は公式サイト
https://izumo-yamato2020.jp/
posted by 宮澤やすみ at 11:44 | Comment(0) | 日本(仏像、考古) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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