2016年06月13日

この日だけ撮影OK!粋なはからい「ポンピドゥーセンター傑作展」

上野で開催中の「ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまで―」ですが、6月17日(金)と24日(金)の夜間(18:00〜20:00)に限り、カンディンスキーの絵の前で撮影OKになるそうです。
題して「フライデー撮影ナイト」!

最近では、撮影コーナーを設ける美術展が増えましたが、ホンモノの絵を撮影できるのはめずらしいと思います。
やっぱり、観に行ったらなにか撮りたくなるし、主催側としても、撮影してSNSにアップしてもらうのが一番の宣伝になりますもんね。両者の思惑が一致しました(笑)

展覧会は、20世紀美術を振り返るもので、1906〜1977までのタイムラインを1作品ずつたどっていくという展示。
タイトルどおり、ピカソ、マティス、デュシャン(便器を出品しちゃう)、クリスト(なんでも包んじゃう)などなど有名どころがずらり。
金曜夜に、行ってみてくださいませ!
(フラッシュ撮影、三脚や自撮り棒の使用はNGだそうです)

詳細情報↓

ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまで―
2016年6月11日(土)〜9月22日(木祝)
東京都美術館 企画展示室
休日:月曜日、7月19日(火)
※ただし、7月18日(月祝)、9月19日(月祝)は開室
9:30〜17:30 ※毎週金曜日は9:30〜20:00
展覧会公式サイト:
http://www.pompi.jp/
 
posted by 宮澤やすみ at 13:45 | Comment(1) | 現代美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月07日

貴族にお呼ばれ? バロン住友の美的生活-美の夢は終わらない

六本木アークヒルズにある泉屋博古館分館にて「数寄者住友春翠 ―和の美を愉しむ」展の内覧会へ行ってきました。
(写真は許可を得て撮影)

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”オールスター!茶入大感謝祭”(笑)

ここは、財閥・住友家が集めた美術品を集めた美術館で、本館は京都にあります。
住友家第15代当主、住友春翠さんは公家から住友家に入ったお方。通称「バロン住友」。美術の収集や美術家の育成にも力を入れたそうで、西洋東洋の美術品のほか、中国青銅器のコレクションが特筆されます。

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「バロン住友」こと住友春翠氏の肖像

その収集品をご紹介しようというのがこの美術展で、前回の第一部(西洋美術)につづき、今回は和の美。
軸もの、屏風も立派でしたが、私としてはやっぱり茶道具に目が行きました。

西洋美術好きの春翠さんがお茶に凝ったのは、50代以降のことだそうですが、小堀遠州の好む「きれいさび」の世界がお好みのようで、小ぶりでかわいい品が並んでました。
現代で言うと、女子好みというか、キュンとくるというか(笑)、そんなイメージなんですかね…。

井戸茶碗には、国宝にもなるくらい威厳のあるフォルムがよくありますが、ここにある《小井戸茶碗 銘「六地蔵」》なんか、かわいいですよ。広がりをちいさくまとめて、その分深さがあり、側面の釉薬の模様がちょぼちょぼついて、全体的になんとも上品、かろやか。やっぱり貴族の方はこういうのがお好みなんですね〜。

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大きな画像は自粛。美術館のサイトできれいな画像が見られます

その横には、表面がざらついた《黄伊羅保(きいらぼ)茶碗》というのがあり、説明によると、
”伊羅保の名は、その手触りがいらいらするところからつけられたとも”
おいおい笑。そんな由来! イライラするって!!笑
思わず、いとうあさこの朝倉南のネタが思い浮かんだ次第です。

※井戸茶碗については、当サイト前記事参照ください。
 「国宝・曜変天目茶碗と日本の美展」

茶入れは名物のコピーがずらり(冒頭写真)。茶入れは、その形によって「文琳」(リンゴのこと)とか、「阿古陀」(かぼちゃのこと)とか、「茄子」とか呼び方があるんですが、その典型例が並んで、とてもわかりやすいです!

ほかにも、写真は載せないけど、釉薬の景色がうつくしい茶入の名品や茶碗。そうかと思えば、比叡山延暦寺で使っていたという重厚武骨な茶釜だけは男性的な存在感がありました。

なんだか、バロン住友さんの人となりを(勝手に)想像しちゃいますね。女性的で上品な路線が多いとはいえ、ナヨナヨした感じは無いのであります。

さらには、ディナーセットや、邸宅の写真などもあって、
は〜貴族のくらし、ステキですワねえ〜
と、なぜかマダム口調でうっとりしちゃうひと時でありました。

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旧邸のふすまの意匠図。モダンだなーと思いきや、法隆寺伝来の古代裂文様。は〜もうどこまでもオシャレ

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実際に使っていたディナーセット。「ダウントン・アビー」の世界だね

さらに、後期展示では、いま大ブレイク中(?)の伊藤若冲の絵も展示されますよ。
ここは5時間も並びませんよ(笑)!

帰りはアークヒルズでゆっくりお茶して帰りたい気分になります。私はこの日頭痛がひどかったのですぐ帰りましたが。

さて、貴族のコレクションを自宅(跡地)で公開という、「邸宅美術館」は各地にあります。
当サイトでもミラノ、ポルディ・ペッツォーリ美術館展を取材しました。
 結局ルネサンスって何? ミラノ、ポルディ・ペッツォーリ美術館展

あの展示は、膨大な展示物が時代別に体系づけて整理されて展示していて、個人コレクションと思えない充実ぶりでした。
今回は、正直言ってそこまで体系だった展示ではなく、良くも悪くも「住友さんのお宅のお宝拝見」という感じになっています。
まあ、博物館ではないので、これで充分楽しめるものではありますけどね。(いつか充実の青銅器コレクションを見てみたい)
気楽なおでかけの時にふらっと楽しむにはよいと思います。

ちょっとイイとこのお家にお呼ばれされた気分で、訪ねてみては。

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都心と思えない静けさ


住友春翠生誕150年記念特別展
バロン住友の美的生活 ―美の夢は終わらない。
第2部 数寄者住友春翠 ―和の美を愉しむ

2016年 6月4日(土)〜8月5日(金)
(7月5日より展示替え)
泉屋博古館分館にて
http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/information.html
 

posted by 宮澤やすみ at 18:42 | Comment(0) | 日本(中世-近代) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月05日

痛快”くにくに”−俺たちの国芳 わたしの国貞展

ちょっと遅くなりましたが、行ってきました「国芳、国貞」展。
なにか、今までの浮世絵展とはかなり趣がちがっていて、かなり楽しめました。

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なんといっても、展示に添えられる言葉の表現がどれもキャッチ―。
漢字の羅列を、カタカナで読み替える。たとえば、

 物怪退治英雄譚
という表記の上に、
 モンスターハンター&ヒーロー

とルビを振るのです。
すべての展示コーナーで、一貫してこの調子だから、次第にアニメの原画展とかコミケにでも来たような、このサイトで言うと「メカニック・デザイナー大河原邦男展」を観た時と似たような感覚になりました。
描かれた幻想世界や、美人やヒーローの世界に入り込んで、ワクワクドキドキ。むずかしいこと抜きでとにかく楽しめる展示でしたね。

今回は内覧会に行けず、撮影できなかったので、展覧会サイトの絵をご覧ください。
http://www.ntv.co.jp/kunikuni/works/
・ワルな男衆の派手姿
・大胆な構図で描かれた幻想世界
・ストップモーションで切り取る武者絵
・人気スターのブロマイド的美人画
・スター集結の激レア舞台裏風景

などなど、興味を引く内容ばかり。役者絵なんかも、よくありがちな「引き目、かぎ鼻」の顔じゃなく、ギョロッと開いた大きな目とか、けっこうリアルに描いてるのが、新鮮な印象です。

なにしろ、絵そのものの面白さにグッと引き込まれる展示方法が好感もてました。

ふつう、展覧会だと、作家そのものの生涯とか生き様とか時代とかそういう、作品外の情報が多いものですが(それはそれで欲しい情報ではあります)、今回は、国芳国貞という人物情報よりも、その絵に描かれた対象のほうに興味がいきます。まず見たかったのは作品であり、作家のことは後で知ればよいという順番。

私が仏像が好きだというのも、その理由のひとつは、作者不詳の像が多く、そのぶん余計な情報抜きで、作品そのものに集中できるから、ということもあると思います。

今回も、国芳は漢(おとこ)のカッコよさを描き、国貞は役者の個性を上手に引き出す、といった「情報」はありますが、観ているほうは割とそういうのどうでもよくて(笑)、ドクロすげ〜とか、仮面ライダーと同じだよね〜wとか、絵そのもので充分楽しめちゃうのです。

浮世絵に限らず、作品に対する本来の接し方みたいなものを考えさせられる展覧会でした。


ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
2016/3/19(土)〜6/5(日)
Bunkamura ザ・ミュージアムにて
美術館サイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/16_kuniyoshi/
総合サイト
http://www.ntv.co.jp/kunikuni/

(追記)
好評のため、会期最終週は閉館時刻の延長が決定しました!
5月29日(日)〜6月2日(木)は20:00まで延長
(6月3日(金)・4日(土)は21:00まで、5日(日)は19:00までの通常開館です。)
 


posted by 宮澤やすみ at 17:36 | Comment(0) | 日本(中世-近代) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする